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濱野裕生
濱野裕生

2020年12月24日

〇.独り言:03

下関市認知症を支える会(キャッチボールの会)の皆様、

活動10周年をおめでとうございます。福祉活動には様々なものがありますが、中でも介護関係に身を置く方々の多くは自らの辛く悲しい出来事がその後の活動参加の切っ掛けになる事が多いと言われます。医学の進化によって長寿&高齢社会が同時進行する今、老いた父や母の介護を続ける中で気づけば介護者自らがいつの間にか高齢者の仲間入りへと・。あるコンサート会場での質疑応答の際、ある参加者が「私は三男。最初は兄が親の世話をしていたが、今では三男の私が親と長男の世話をしている」、と話されました。これは決して稀有なケースではありませんよね。福祉活動参加への動機がそうした事が切っ掛けのケースが多いだけに組織を構成する者自らが高齢者である場合が会の存続のネックになっている事が多いのも事実です。

 私は世間では介護シンガーと呼ばれるようですが、2003年から同居を始めた母の老いに付き添う中で感じるものを次々と楽曲にして発表しているのがその理由のようですが、活動を始めた2006年当時の会場で私のトークや歌に泣き笑いしていた各地の介護家族の会の方々の多くが60~80歳の方々。その各々の方々が私の唄う我が母の老いゆく様子の歌詞の内容と施設や自宅で横たわる自らの老いた父母とを重ね合わせていた訳です。しかし、2014年の現在ではそうした会場で泣き笑いしていた方々が次々と介護される側になっていく現実がある事は辛いものです。

 2003年3月に来熊、そして、この約11年の間(9年の在宅+脳梗塞後の2年半の入院)、と常に私は在宅で病院内で母を看続け、入院後でも必ず「母ちゃん、絶対に家へ戻るよ」、と在宅介護への復帰を願っていましたが、我が思い届かず母は2014年3月、急性肺炎を発症。最後まで生きる意思を示しながら壮絶な闘いの果てに息を引取りました。

 母の病床横に設置されたモニターは赤いランプが点灯して既に心肺停止を示しているのに我が母は酸素マスクで塞がれたままであっても必死に私を見つめて何かを語ろうと喘いでいました。そして、「母ちゃん、もういいよ。よう、頑張ったね」、と言う私の言葉に大きく頷きながらの最期でした。多分、皆様も私と少なからず似たような経験をもって会に参加されているのだと思っています。

 母は俳句や川柳が大好きで、88歳の頃までは一日一句が常。”短命を知るや知らずや蝉しぐれ”という母の句が動機となって作った書いた作品がメジャーレーベルにスカウトされる切っ掛けになりました。
母は実に多くのモノを私に残してくれました。私のデビュー曲の《蝉しぐれ~老いゆくいのち》、《母に生命を返す時》が高玉さんとの出会いを作ってくれました。これも母から私への贈り物だと思っています。
会の更なるご発展を祈念したいと思います。
                                  濱野 裕生/テイチクエンタテインメント          

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Posted by 濱野裕生 at 17:18│Comments(0)☆裕生の独り言
 
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